口中調味

 みなさんは、口中調味という日本文化をご存じだろうか。
大変ヘルシーな文化なのだが、多くの日本に住む人は意識していない。

昔より、日本ではおかずとご飯を交互に食べていた。これは、おかずの味をご飯によって調節するためであった。つまり、塩分のとりすぎをご飯によって調節していたのである。

現代の若者を中心としたジェネレーションは、口中調味を行わない人が多くなった。おかずだけを先に食べ、ご飯だけを最後に食べるのである。口の中で混ぜ合わせるという習慣がなくなってきているようである。これは、たぶん核家族の時代となり、家族でつつき合うおかずよりも自分一人のおかずで食卓に出てきているせいではないだろうか。また、外食産業が多くなり、自分一人の食事をする事が多くなったからではないか。ほかにも、はじめから味を調節するでんぷん質のご飯やパスタに味付けをしてある例えば玉子丼やスパゲティーのような食事が多くなったせいかもしれない。つまり、口中調味をしてもしなくても、摂取する塩分の量は変わらないのである。

口中調味の習慣が廃れていくことが日本での米離れにつながっているのかもしれない。

閑話休題。

ラーメンに於いては口中調味の伝統は生きているように思う。それが、トッピングだと考えている。たとえば、ヌードル界における親子ドンブリであるところのチャーシュー。メンマ。紅生姜。モヤシ。等々味の変化を求めつつ、スープの味をこれらのトッピングで調節しているのではないかと思っている。

ご飯やおにぎりを頼んでラーメンライスにする人も多いと思う。無意識のうちに口中調味を行っているのである。(ただ、前述したように全体の塩分の量は変わらないので口の中だけしか意味がないが)